さざなみのキヲク~宮澤章二先生の詩~

宮澤章二先生の詩をご紹介します

「若い涙を流しながら」 「前進」1,3年 平成14年5月



「若い涙を流しながら」


  宮澤 章二



苦しみを乗り越えるための 若い力は


苦しみながら鍛えつづけるほかない



 なみだは 流すために湧くのだから


 苦しい時には いくら流してもいい



若いなみだを流しながら


みずからを鍛える青春の努力は


たとえ がむしゃらの醜態 と見えても


決して 恥ずかしい風景ではない



 人類のすべてが 濁りのない涙を流した


 人類のすべてが 涙をみずからぬぐった


 涙で失われるものなど 何一つなかった



己れに勝つ力を鍛えながら ぼくらは


ふと 虹を見ている自分に気付く



平成14年 5月発行






・・・・北辰図書のものなのかな?


平成14年の発表ですが、お書きになったのは
もっと前だと思います。先生は17年にお亡くなりになりましたが
平成13年に、年賀状を出すのを廃止しています。
ご子息の新樹様のお話から、亡くなる4年ほど前からは
創作活動ができなかったのではないかと推察しております。


先生の詩は、全部がエッセンス。
個人的な愚痴みたいなものは一切ない。
普遍的に、どの人にもためになることを詩にしているのです。


若い涙はいいよね。
少し老いてきた者の涙はどうだろう。
今までの人生の後悔が後を絶たないのではないだろうか。


「失敗した」「こんな境遇いやだ、脱したい」
と思うのが、どの時点か。
そのタイミングが重要だ。
まだやり直せると思えれば希望がわいて立ち直れる。
後悔しない人はいないが、やり直せる人生なら、
自分で切り開ける人生なら、
希望がある。





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