さざなみのキヲク~宮澤章二先生の詩~

宮澤章二先生の詩をご紹介します

宮澤章二 「地球よ」 &さいたま文学館企画展 考古学と文学 ~考古学者・鉄剣・詩人の見た古墳~




こんばんは。


ご無沙汰しております。


GWいかがお過ごしでしょうか。


熊本も少しずつ、交通網復旧で動き出し


仮設住宅の建設が始まりました。


頑張ろうニッポン、頑張ろう熊本。






震災というと、5年前の宮澤章二先生の「行為の意味」という詩を


思い起こしますが


その章二先生の詩の作品が今、さいたま文学館で公開されています。






【企画展】
 考古学と文学 ~考古学者・鉄剣・詩人の見た古墳~


考古学や考古学者を扱った小説、自伝、評伝を集めた展示を行います。


特に、松本清張の小説「断碑」のモデルともなった市井の考古学者、森本六爾とその弟子を取り上げます。また、行田の稲荷山古墳から出土した、国宝の稲荷山古墳鉄剣の銘文解釈と、その上に立つ文学作品、詩人宮澤章二の作品なども展示します。


考古学ファンには文学を、文学ファンには考古学を楽しんでいただける展示です。








[会期]


 平成28年4月23日(土)~6月12日(日)




[観覧時間]


 10:00~17:30(観覧受付は17:00まで)




[休館日]


 月曜日、第4火曜日(4/26・5/24)




[会場]


 さいたま文学館 企画展示室




[観覧料]


 一般210円 学生100円


 (中学生以下の方、障害者手帳をお持ちの方とその介助の方1名は無料)






[関連事業のご案内]




(1)5月7日(土)


 記念講演会Ⅰ 「稲荷山古墳鉄剣の銘文と文学」




(2)5月14日(土)


 記念映画会 「甦る鉄剣」


          「古代さいたまのあけぼの」上映




(3)5月28日(土)


 記念講演会Ⅱ 「天才考古学者森本六爾とその弟子の文学」


(いずれも14:00~15:30)






※(1)(2)(3)とも会場はさいたま文学館1階 文学ホール



申込み: 参加ご希望の方は電話でさいたま文学館(048-789-1515)へ


      4月1日(金)受付開始。


      各先着200名。参加費は無料。






ということで、


興味が湧かれた方は、是非。


古墳時代の人間や住まい、自然のことを、考古学研究資料や章二先生の詩から


知ることができます。





6月12日までやっているので、


都合をつけていこうと思っています。






章二先生の詩をひとつご紹介します。





「地球よ」


宮澤 章二



地球よ


だいじな だいじな 地球よ


おまえが もう年寄りなら


明るいおじいさんのように


やさしいおばあさんのように


無理をしなくてよいから


できるだけ ゆっくりと 


      ながいきしておくれ




だいじな だいじな 地球よ


おまえが まだ若ものなら


もえでる 草やきも みどり


わきでる水たちも 清く


会いにあふれた いのちを


いつまでも ゆっくりと


      うみつづけておくれ




地球よ 人間のふるさと


二つとない だいじな ふるさと


地球よ 青い地球よ








宮澤章二先生






埼玉県羽生市出身。

東京府立高等学校、東京大学文学部美学科卒業。

埼玉県立不動岡高等学校の教諭時代に、疎開で加須市に住んでいた作曲家の

下総皖一と出会ったことから、詩人・作詞家として活動を開始。

主な著作は「蓮華」「空存」「枯野」「風魂歌」等多数。
校歌や合唱曲、童謡などの作詞を多数手がけた。

特に校歌は埼玉県内を中心に300校以上にのぼる。

クリスマスソング『ジングルベル』の訳詞者としても知られる。


日本童謡賞、赤い鳥文学賞特別賞、埼玉県文化賞、埼玉県文化功労賞知事表彰などを受賞。

大宮市教育委員長も務めた。

詩『行為の意味』の一節、「思いは見えないけれど、思いやりは見える」が、

ACジャパンの2010年度キャンペーンCMに使用された。

平成17年3月11日逝去。





日本は、




日本人にしか、守れない。




日本人にしか、救えない。



震災から5年。3月11日は宮澤章二先生のご命日


こんにちは。


2日過ぎてしまいましたが。


3.11が今年もめぐってきました。


こんな小物の私が何を言うにしても


おこがましいのですけれど。


復興、と言いますが、本当に簡単じゃないですよね。


70年前の終戦後とはまたすべての環境、条件、国民の生活水準が違っていて


同じような勢いの復興になるとは限らない状況・・


心を一つにしていかなければ。





何が頭にくるって、そんな中でさ。


「日本死ね!」


って


言うに事欠いてこんな罵詈を


吐き捨てる日本人がいるとは。


団結心を阻害するよね。


このタイミングで、この自己中にも思えてくる響き。



保育園に落ちたことの落胆や怒りはわかりますよ?


でも


気に食わないものの消滅を願うのは心の中だけにしたら?


あなただけの日本じゃないんだから。


またこれを取り上げた国会議員。


掲示板という無責任な場所の記述を


取り上げて論点にするのは


無責任じゃないですか。


感覚的な話でいけば、品格が疑われる。この人。


政治的な話でいけば、


国家 VS 国民 という構図をつくりだして日本の統制を乱し


出典不明の発言を野党がわざわざ執拗に国会で取り上げて


政治的に日本を陥れようとする魂胆がみえみえ。


韓国人やアメリカ人やロシア人が自国に対して


「韓国死ね」「アメリカ死ね」「ロシア死ね」と言っていますか。


そんな外国人みたことない。


愉快犯が面白半分に書いたのかもしれないよ?


日本人じゃないかもしれないし。




「言論の自由」は、確かに国家権力への自由な言論の保証。しかし


「死ね」などという罵詈雑言であり常軌を逸した言葉を使うとは


言葉を発した彼女の窮状の信憑性もなにも一気になくなるというもの。


本気なら、実名や顔を出して正々堂々と


政府を動かす運動をやっていただきたい。


その意味では顔出しして国会前にデモしに来た人は筋を通していると思う。


ただし、政治批判だけでは解決にたどりつかない。




・・・・なんか話がそれちゃったけど、




終戦直後は、


こんなことを表だってあからさまに「日本死ね」だの


政府に向かって叫ぶ人はいなかったし、野党だって、


今の野党みたいに、中国や朝鮮の利益を最優先にするような国会議員はおらず、


誰しもが日本のことを第一優先に考えてたのよ。


そんなところからしても、一致団結の復興の勢いがないのは


あの当時とは違う・・・・




それは、



でも、




ある意味仕方がない歴史の流れ。


そのような風潮があるなかでも、自分のできることを、生まれた国のために、


被災した地域のために、なにか役に立つことをしようとする気持ちと


小さくても行動することが大事だと思っています・・・・


(私にできることは、


自家発電をすること、


被災地産のものを買うこと、


子供に復興支援ツアーに行かせること、


義援金をおくること・・)



がんばろう日本。




*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆


*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆






そして、3月11日は、


私の大好きな詩人、宮澤章二先生のご命日でした。


平成17年(2005年)におなくなりになりました。






名前だけではわからない方も、


4年前の東日本大震災の直後から流れた、


公共広告機構(AC)のCM詩、と言われるとその詩を思い出す方も


いらっしゃると思います。


目を疑うような映像に誰しもがショックを受けていたあのとき。


そんな中でこのCMを見て、


「ちょっと、この詩、すごい。」


なんと、鋭いことをおっしゃる。


ずばり言い当てている、、


そう思って


すぐに「行為の意味 ~青春前期のきみたちへ~」(ごま書房新社)


を買いました。


77の詩が収められていた。


そのうちのひとつ。108ページにありました、


CMの、行為の意味。






<「行為の意味」>


―― あなたの「こころ」はどんな形ですか


と、ひとに聞かれても答えようがない

自分にも他人にも「こころ」は見えない

けれど、ほんとうに見えないのであろうか


確かに「こころ」はだれにも見えない

けれど「こころづかい」は見えるのだ

それは、人に対する積極的な行為だから


同じように胸の中の「思い」は見えない

けれど「思いやり」はだれにでも見える

それも人に対する積極的な行為なのだから


あたたかい心があたたかい行為になり

やさしい思いがやさしい行為になるとき

「心」も「思い」も初めて美しく生きる


―― それは、人が人として生きることだ





・・・「行為の意味 ~青春前期のきみたちへ~」と


ほくしん詩集 3 「結実の季節 宮沢章二」 に掲載されています。・・・





宮澤章二先生

昭和30年撮影 (36歳頃)



埼玉県羽生市出身。

東京府立高等学校、東京大学文学部美学科卒業。

埼玉県立不動岡高等学校の教諭時代に、疎開で加須市に住んでいた作曲家の

下総皖一と出会ったことから、詩人・作詞家として活動を開始。

校歌や合唱曲、童謡などの作詞を多数手がけた。

特に校歌は埼玉県内を中心に300校以上にのぼる。

『ジングルベル』の訳詞者としても知られる。

日本童謡賞、赤い鳥文学賞特別賞、埼玉県文化賞、埼玉県文化功労賞知事表彰などを受賞。

大宮市教育委員長も務めた。

詩『行為の意味』の一節、「思いは見えないけれど、思いやりは見える」が、

ACジャパンの2010年度キャンペーンCMに使用された。




日本は、


日本人にしか、守れない。


日本人にしか、救えない。



おはなし「こいぬのクリスマス」と「ジングルベル」の切手


こんばんは。


お久しぶりです。


今日はクリスマスですね。


それにちなんで、宮澤章二先生が執筆されたおはなしを載せます。


子供向け絵本「ひかりのくに」昭和45年12月号に掲載されました。






~~ こいぬのクリスマス ~~



作 : 宮澤 章二


絵 : 中谷千代子




 クリスマスの ばん でした。


 ゆきの ふる のはらを、 いっぴきの こいぬが


あるいていました。 まいごの こいぬ でした。


「あっ、 あそこに おうちが みえる


まどの あかりが あったかそうだな。


よし、ぼくも あの おうちへ いこう。」


 さむさに ふるえて いた こいぬは、


げんきを だして はしりました。






 まどから おうちの なかを のぞくと、


みんなが おいしそうに ケーキを たべています。


レコードからは クリスマスの うたが


ながれ、あかるい へやは


ちいさな てんごくの ようです。


「くんくん、くんくん、くーん ・・・・・・・・」


と、 こいぬは せのびを して なきました。


 でも、 だれにも きこえません。






「ぼくには、 サンタクロースの おじいさんなんか いないんだ。


しかたがないや。 だって、ぼくは のらいぬだもの」


 そう おもって、 まいごの こいぬは あるきだしました。


 また いっけんの おうちが ありました。


せのびを して、 まどから のぞくと、


びょうきの おんなのこが、 めを つぶって ねています。





「くんくん、くんくん、くーん ・・・・・・。」


と、 こいぬは ないてみました。 すると


おんなの こは、 きゅうに めを あけました。


「あら、 そとで こいぬが ないて いる。


かわいそうね、 おかあさん いれてあげて!」


 おかあさんは、 まどを あけました。


「ほんと、 かわいい こいぬが いるわ。


きっと、 サンタクロースが つれてきたのね。」






~ 終わり ~



「ひかりのくに」 昭和45年12月1日発行







゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆








さて、次は章二先生が詞をつけられたジングルベルの歌。


記念切手にもなっています。




~~ 「ジングルベル」 ~~



作詞 : アメリカ民謡/ 宮澤章二
作曲 : James S. Pierpont





走れそりよ 風のように 雪の中を 軽く早く


笑い声を 雪にまけば明るいひかりの 花になるよ


ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る


鈴のリズムに ひかりの輪が舞う


ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る


森に林に 響きながら




走れそりよ 丘の上は雪も白く 風も白く


歌う声は 飛んで行くよ輝きはじめた 星の空へ


ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る


鈴のリズムに ひかりの輪が舞う


ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る


森に林に 響きながら





切手提供:宮澤新樹様




こんな素敵な記念切手が平成9年(1997年)に発売されています。


しかも!原画は、あの影絵で有名な藤城清治先生(91歳)です。


(先日大阪での展覧会でサイン会もされお元気だそうです(-^□^-))




宮澤章二 先生 (みやざわしょうじ 1919.6.11~2005.3.11)



昭和35年撮影 (41歳)


埼玉県羽生市出身。
東京府立高等学校、東京大学文学部美学科卒業。
埼玉県立不動岡高等学校の教諭時代に、疎開で加須市に住んでいた作曲家の
下総皖一と出会ったことから、詩人・作詞家として活動を開始。
校歌や合唱曲、童謡などの作詞を多数手がけた。
特に校歌は埼玉県内を中心に300校以上にのぼる。
『ジングルベル』の訳詞者としても知られる。


日本童謡賞、赤い鳥文学賞特別賞、埼玉県文化賞、埼玉県文化功労賞知事表彰などを受賞。
大宮市教育委員長も務めた。
詩『行為の意味』の一節、「思いは見えないけれど、思いやりは見える」が、
ACジャパンの2010年度キャンペーンCMに使用された。






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